正解率(≡ω≡.)%、世にも奇妙ならき☆すた
今日はまず、これの話。
- 作者: 竹井 10日,美水かがみ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/08/31
- メディア: 文庫
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(いろんな意味で)見事に想像を裏切られた。
とはいえ序盤はらき☆すた的*1な展開なのだが、一人目の被害者(!)が出てから徐々に陰鬱とした雰囲気が作品の中に立ち込め、被害者が増えてくる終盤になるとゆるさが消えていき「これ本当にあのらき☆すた?」と思えてくるようなシリアスかつ悲劇的な展開になっていく。
この作品の注目すべき(かといえばそうでもない)点は元がらき☆すたであるにもかかわらず「正体不明の犯人に『仲間』ばかりが手にかけられていく」というこの手の小説の王道を貫いている点にある。普段のらき☆すたはこういう展開とは殆ど無縁であり、そこら辺のギャップが緊張感(違和感?)をかもし出しているのである。
また、らき☆すたはキャラ萌えに頼らざるを得ない漫画であるために、キャラクターの「死」が他のサスペンス・ミステリーもの以上に筆者の心に痛く突き刺さった*2。故に、この本にはいかなるシーンにも一切挿絵がないのが唯一の救いというべきか*3。
さて、ここで出てくるのが「そんなにキャラが死んじゃったら今後のらき☆すたはどうなるんだ?」という疑問である。そこら辺はネタバレになるだろうから*4言わないでおくが、あえてこれだけは言っておく。
ということで、最後まで読んだら是非主人公と一緒に憤りと安堵の混じった叫びを上げてほしい。そして、この『事件』の作者的な意味での首謀者である美水かがみ・竹井10日両先生に感謝あるいは怒りの言葉*5を捧げてほしい。
蛇足だが、この本はハルヒよりも色々と薄く、お手軽に読める親切(手抜き)仕様なので暇つぶしに便利です。暇つぶしにもならないだろうけど。
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今思うと、なんとなく『世にも奇妙な物語』っぽいノリだったなー、と。オチといいなんといい。