幸せに…おなりなさい…

薫「子どもが生まれて嬉しく無い親なんていねぇ!」
そうじろう「そうだそうだ!」
かなた「そうよそうよ!」
薫「誰だよあんたら!!」


……絶チル感想、始まるよー。
あと、らき☆すたから泉夫妻を勝手に呼び出してすみませんでした。



アバンタイトル。子を身ごもった夫婦には、一つの悩みがあった。
診断の結果、おなかの子はエスパーだということがわかっていたのだ。
そして、その親の不安を、子どもも感じ取っていた――――


兵部の動向を探るB.A.B.E.L。彼はエスパーを集め、エスパー“だけ”の楽園を作ろうとしている。
あくまでエスパーとノーマルの共存を望む桐壺局長にとって、その考えは許しがたいものだった。
所変わって、こちらはファミレスで不貞腐れる薫。
母や姉と一緒に食事する予定だったのが、向こうがドタキャンで結局一人でファミレスに佇む羽目に。帰宅後もなんだか浮かない表情であった。
翌日、薫は学校でエスパーとノーマルの共存について真剣に考え、思いつめていた。
そんな中、帰り際にある一人の妊婦とすれ違う。それはまさしく、アバンタイトルのあの妻だった。
紫穂は彼女に触れたとき、悲しみのようなものを感じ取った。そのことを皆本に話すと、「子どもが生まれて喜ばない親などいない」と言い、やめときゃ良いのにチルドレンが生まれてよかったとか天然タラシ発言をする。


崖際のトンネル崩落の救助を行うためにB.A.B.E.Lが出動する。
獅子奮迅の活躍を見せる特務エスパー達を見て意気消沈しかける救助隊に、局長は「エスパーは確かに何でもできるが、それでも万能ではない」などと諭す。
順調に救助を進めていくチルドレンだったが、最後の最後に現れたのはあの妊婦だった。
と、そこで異変が生じる。何者かによって、チルドレンの能力が阻害されていたのだ。
そして、能力を阻害していたのは…なんと、妊婦の胎内の赤ん坊だった。
両親が自身が生まれることに少なからず不安を感じている事を知った赤ん坊が、自らの能力を暴走させ、今回の事故を起こしたのだという。
薫は阻害され弱体化した能力で、降ってきた落石を必死に抑える。そして、彼女は言う。自分にはエスパーで辛いこともいくらかあったけど、それでも辛いことばかりじゃない、だから安心して生まれて来い、と。
その頃、外では皆本が救出の算段を立てていた。そして作戦は決行される。
バベル1のビーム砲撃(武装ヘリの分際でなんというハイテク装備)が岩を打ち崩し、その後にナオミが残った岩の除去を行うことで見事に内部の皆は救助される。エスパーとノーマルが、力を合わせたから出来たことだった。
その後、無事に子どもは誕生する。
そして皆本は悪乗りしたチルドレンに子ども産みたい発言をされて戸惑うのだった。くそぉ幸せ者だな皆本は!


ところで、兵部も実はあの赤ん坊に(あくまで手駒として)興味があったらしい。そんな幼い頃から執着ってどんだけ子どもが大好きなんだと。



さて、ここからはまったくの余談になってしまうのだが……
今日の話は、結構現実にも当てはまる話なんじゃないだろうか。
エスパー能力を先天性の疾病や障碍に置き換えれば、十分現代でもあり得る問題だ。
特に、出生前の診断技術が確立されつつある現代、疾病や障碍を持っていると言うだけで産むことを諦めてしまう親も少なくはないだろう。
だが、筆者は思う。たとえいかなる問題を抱えていようと、生まれるべき子どもたちにはちゃんと生まれ、育って欲しいと。